白い象のお寺 〜養源院〜
京都七条にある養源院を参拝しました。
場所
三十三間堂の東隣にあります。入口は蓮華王院南大門のすぐ近くです。
養源院の最大の見所は、俵屋宗達が描いた杉戸絵と襖絵です。
杉戸絵
お堂の入口を入り、上がり框を上がると目の前に杉戸があります。
二枚一組の引き戸で、左右に一頭づつ唐獅子が描かれています。
▲右側の唐獅子 (お寺のポストカードより)
向かって左側は逆立ちをしている獅子が、右側は、逆立ち獅子を見ながらいまにも飛び上がろうとしている獅子の姿が描かれています。
唐獅子の杉戸を開けると、廊下のいちばん奥に白い象が現れます。
▲杉戸絵 左の象
▲杉戸絵 右の象 (共にお寺のポストカードより)
グラフィカルでモダンな絵です。
左の象は頭を下げて客をお出迎え、右の象がお見送りしているように見えます。
振り返ると唐獅子の杉戸の裏側には、麒麟の絵が描かれています。
どの動物も大胆なタッチですが、可愛いらしい感じです。
襖絵
本堂には松の襖絵があります。
岩場に生えるうねる松が迫力がありました。
血天井
関ヶ原の合戦の直前に、石田三成が率いる4万の軍勢が、鳥居元忠を筆頭にした約2千の徳川方の兵がいる伏見城に攻め入る「伏見城の戦い」がありました。
圧倒的な兵力の違いにより敗れた、鳥居元忠ら380余名は、城の中で自刃しました。
遺体は関ヶ原の戦のあともしばらく放置されたため、大量の血と脂が床板にこびりついたそうです。
家康は彼らの供養として、その床板を外し「決して床に使ってはならぬ」と命じ、養源院などの京都のいくつかのお寺の天井板として使われることになったのです。
このお寺では、説明員の方が堂内を丁寧に解説をしてくださるので、とてもためになりました。
みなさんにもオススメです。
御朱印
書置きの御朱印でした。
日付だけその場で書いていただきました。
おまけのグルメ
この日は暑かったので、養源院から徒歩5分ほどにある「清水一芳園」で宇治抹茶のカキ氷を食べました。
上に乗っているのは抹茶のエスプーマです。
抹茶の味が濃くてとても美味しかったです。
女性におススメ!癒しのパワースポット 〜糺の森、河合神社〜
糺の森(ただすのもり)
東京ドーム3個分の広さがあります。
古代から大切に保護されており、今でも紀元前3世紀頃と同じ植生が残っているそうです。
▲森の真ん中が下鴨神社の参道です
▲振り返ると鳥居です
▲森には四本の小川が流れているそうです
森の中をゆっくり歩くととても癒されます。
都会の中に紀元前の森が残っているなんて、奇跡です!
河合神社
糺の森の中に河合神社があります。
下鴨神社の摂社として古くより祀られ、女性守護としての信仰を集めるお社です。
ご祭神は神武天皇の母、玉依姫命(たまよりひめのみこと)をお祀りし、玉依姫命は玉の様に美しい事から、「日本第一美麗の神」としての信仰も集めています。
美麗の願いを「鏡絵馬」に込めて奉納することができます。
▲手鏡を模した鏡絵馬
顔のイラストに自分のメイク道具や色鉛筆などでメイクし、赤い裏面に美麗の願いを書いて奉納します。
絵馬用のお化粧室があり、みなさんそこで楽しくメイクしていました。
▲奉納された絵馬
▲御朱印
▲売店兼休息所 「カリン美人水」(350円)を飲むことができます
鏡絵馬を奉納した後、「美しい女性であるために」と書かれたしおりも頂けるそうです。
しおりには明治天皇皇后(昭憲皇太后)の「鏡」という歌が書かれています。
『朝ごとに向かう鏡のくもりなく
あらまほしきは心なりけり』
「毎朝向かう鏡に一点の曇りもないごとく、美しい心を持つことを心がければ、その美しさは自ずと外面へも表れるでしょう。」という意味だそうです。
下鴨神社を参拝すれば、身も心も美しくなるのではないでしょうか。
女性におススメ!京都癒しのパワースポット 〜下鴨神社〜
今回は、女性に大変人気があり、京都イチの癒しパワースポットの(個人的見解です)下鴨神社へ行って来ました。
▲楼門(重要文化財)
賀茂御祖神社(かもみおやじんじゃ)
下鴨神社の正式名称です。
鴨川の下流にまつられているお社なので「下鴨さん」とか「下鴨神社」とよばれています。
▲鳥居
御祭神
賀茂建角身命(かもたけつぬみのみこと)西殿
玉依媛命(たまよりひめのみこと)東殿
賀茂建角身命は、古代の京都をひらいた神さまです。京都の守護神としてまつられています。
ご利益は、五穀豊穣、殖産興業、身体病難解除、勝利の神、学業成就、交通、旅行、操業の安全など、多方面にわたります。
玉依姫命は日本の初代天皇である神武天皇の母親となる神さまです。
縁結び、安産、水の神としてご利益があります。
▲本殿手前の門
▲門をくぐると目隠し?の壁があります
▲本殿
▲本殿の前には干支の守護神として、言社(ことしゃ)があります
井上社(いのうえしゃ)
本殿の東側に、みたらし川と呼ばれる小さな川が流れています。
川は池につながり、そのそば井上社があります。
井戸の上にあるので、その名前がつきました。
別名は御手洗社(みたらししゃ)です。
▲みたらし川
▲井上社とみたらし池
井上社のそばに売店があり、そこで「水みくじ」をひけます。
何も書いていないおみくじを選んで、みたらし池に浮かべると文字が浮きあがります。
相生社(あいおいのやしろ)
相生社は、縁結びの御霊験あらたかな社として、古代から格別の信仰を集めています。
古事記にも記述があるそうです。楼門の手前に鎮座します。
御祭神は「産霊神」(むすひのかみ)です。
このお社の左側に「連理の賢木(れんりのさかき)」が祀られています。
▲連理の賢木
映像ではわかりにくいですが、2本の木が途中で1本に結ばれ、その根元に、子供の木が芽ばえています。
現在のご神木は4代目となり、代を次いで境内「糺の森」に生まれているそうです。
とても不思議ですね。
媛守(ひめもり)
相生社のそばにある売店には「媛守」と呼ばれる、女性専用の可愛いお守りが販売されていました。
御朱印
5冊目の御朱印帳をこちらで購入しました。
葵と菊の文様に趣きがあります。
まだまだ記事はありますが、長くなるのでつづきは次回のブログにします。
上野恩賜公園で寺社仏閣巡り ー上野東照宮ー
上野大仏の参拝ののち、上野東照宮に参拝しました。
大仏から歩いて5分くらいです。
歴史
1627年(寛永4年)に創建した神社「東照社」が上野東照宮の始まりです。
1646年(正保3年)には朝廷より正式に宮号を授けられ「東照宮」となりました。
▲大石鳥居(重要文化財)
御祭神
東照宮とは徳川家康(東照大権現)を神様としてお祀りする神社です。
日光や久能山の他、全国に数多くあります。
▲門
御利益
出世、勝利、健康長寿に特に御利益があるとされ信仰されています。
▲唐門(重要文化財)
▲狛犬
▲銅灯籠(重要文化財)諸大名から奉納されました。
公園と寛永寺について
寛永寺は、寛永2(1625)年に、徳川幕府の安泰と万民の平安を祈願するため、江戸城の鬼門(東北)にあたる上野の台地に、建立されました。
将軍家の菩提寺となり、江戸時代には格式と規模において日本随一の大寺院となりました。
しかし、幕末の上野戦争で多くの建物が焼失し、明治になって公園に生まれ変わりました。
▲御朱印
上野恩賜公園で寺社仏閣巡り ➖上野大仏 ➖
東京の上野恩賜公園(うえのおんしこうえん)には、東京国立博物館や上野動物園をはじめ様々な文化施設がありますが、お寺と神社もあるのです。
博物館の後にお詣りしたので、ご紹介します。
上野大仏
公園内に大仏の看板があります。
しかし、あたりを見渡しても大仏らしき建造物はありません。
看板横に短い階段あるので、それを登ると見えたのは仏塔(ストゥーパ)です。
▲仏塔 ここでは英語名のパゴダと呼んでいます。
パゴダから視線を左に移すと・・・、ありました。
上野大仏です。
といっても、顔だけです。
寛永八年(1631)に作られた釈迦如来の大仏は、度々罹災しましたが、その都度復興されました。
しかし、関東大震災により首が落ち、第二次大戦時には、軍の供出令により胴体を徴用され、顔のみが残されました。
大仏殿の跡地には薬師如来を祀るパゴダ(仏塔)が建立され、今はその隣にお顔のレリーフがあります。
胴体を失ったお顔は、「もうこれ以上落ちない」と受験生の間で話題になり、合格祈願のスポットになりました。
▲大仏の横には合格祈願の絵馬が奉納されていました。
▲パゴダには薬師如来が安置されています。
▲大仏とパゴダは大仏山と呼ばれる小さな丘の上にあります。
▲御朱印です。 カバンの中でくしゃくしゃになってしまいました。
イケメン仏像に会いに行きました 〜東京国立博物館~
▲帝釈天 約1200年前に作られたとは思えないカッコ良さです
東京国立博物館の特別展「国宝 東寺―空海と仏像曼荼羅」へ行きました。
仏像曼荼羅とは
密教の曼荼羅図を、三次元で表現したのが仏像曼荼羅です。立体曼荼羅とも言います。
約1200年前、空海が京都にある東寺の講堂に作りました。
▲国宝 胎蔵界曼荼羅図(たいぞうかいまんだらず) 東寺蔵
15/21
立体曼荼羅は21体ありますが、そのうち、15体が東京へ出張しています。
国宝仏が11体、重文の仏が4体です。
東寺は今とても寂しい状況だと思います。
撮影OK!
▲三つ目です。額の真ん中にも目があります。
▲帝釈天は象に乗っています
イケメンの帝釈天限定ですが、写真が撮り放題です。
一般の人が国宝仏を撮影できることは滅多にありません。(奈良と鎌倉の大仏は例外ですが)
博物館の英断に拍手を送りたいです。
ツーショット写真も可能です。
後ろ姿も堪能
▲帝釈天の背中と象さんのお尻
お堂では、須弥壇と呼ばれるステージみたいな場所に、壁を背後にして安置されているので、背中を観ることはかないません。
博物館では、360度全方位から拝観できるので、後ろ姿もじっくり拝めます。
降三世明王像には、後頭部にも顔がありました。
今回初めて観ることができました。
とにかく近い
手を伸ばせば触れる距離に展示されているので、細かな細工もじっくりと鑑賞することができます。
お堂には21体もいるので、須弥壇がとても広く、奥の仏像は雰囲気を楽しむだけですが、お顔をじっくり鑑賞することができました。
美術品も充実
仏像以外にも、貴重な法具や仏画がたくさん展示されています。
そちらにも、国宝が数多くありますので、見どころは満載です。
曼荼羅も数点展示されています。
解説が充実しているので、見応えがありました。
私のお気に入りは、「十二天屏風」です。
日天、月天、風天、水天など、個性的なメンバーが揃っています。
6月3日までです
まだ、間に合います。
金曜日、土曜日は21時まで開館しており、夕方はすいているそうですので、ぜひご覧ください。
▲本館 常設展も見どころ満載です
▲この日は快晴でしたが、真夏日でバテました〜
令和元年、京都の青もみじ巡り 〜曼殊院門跡
記念すべき令和元年元日は、京都の青もみじを楽しみました。
曼殊院門跡(まんしゅいんもんせき)
京都市左京区一乗寺にある、天台宗のお寺です。「小さな桂離宮」ともいわれています。
門跡とは
天皇や皇族が住職を務めていた寺院を特別に門跡と呼びます。
京都には13の門跡寺院があります。
曼珠院、知恩院、青蓮院、妙法院
三千院、聖護院、実相院、仁和寺
大覚寺、毘沙門堂、随心院、勧修寺
三宝院
わたしはまだ、五寺院しか参拝していません。
いつかは、全て巡りたいです。
天皇ゆかりの寺院ということで、一部の寺宝が特別公開されていました。
歴史
延暦年間(728~806)、最澄により鎮護国家の道場として比叡の地に創建されたのが曼殊院のはじまりです。
その後、数回の移転を経て、明暦二年(1656)八条宮智仁親王の第二皇子良尚法親王が入寺し、現在の地に堂宇を移し造営されたのが今日の曼殊院です。
庭園
初夏は青もみじがとても綺麗です。
今は霧島ツツジの赤い花が満開でした。
雨が降っていましたが、濡れた青もみじはより一層瑞々しさ増して、大変素敵でした。
絵画
国宝の「黄不動」をはじめ、狩野永徳の襖絵などが多く所蔵しています。
▲御朱印
紅葉の時期は多くの人が訪れますが、今の季節はそれほどでもないので、ゆっくり参拝できます。