神仏欲な日々

神仏欲(しんぶつよく)とは、神社とお寺のことが好きでたまらない、愛欲のこと。

あおによし奈良の興福寺

2018年10月に再建された興福寺の中金堂へ、やっと参拝することができました。

この日は天気も良く、ぽかぽか陽気でした。

 

中金堂

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東西37メートル、南北23メートル、高さ21メートルの大きなお堂です。奈良では東大寺大仏殿に次ぐ大きさです。

境内に入る前から大きな屋根と金色に輝く鴟尾(しび)が見えて来ます。

柱の朱色と窓の青(緑色)のコントラストがとても美しいです。

 

巨大で真新しいお堂ですが、まったく違和感はありません。本来の景観に戻ったので当たり前ですね。

 

お堂の正面に立ち、その場でゆっくり360度回転すると、北円堂や五重塔などの境内のほとんどの建物を見渡すことができ壮観です。

 

 

"青丹よし 奈良の都は咲く花の にほふがごとく今盛りなり"

 

あと、半月もすればこの歌のような風景になります。

 

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釈迦如来坐像

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▲出典「中金堂しおり」

ご本尊は釈迦如来です。5代目の仏像で江戸時代に作られました。

中金堂の再建に合わせて修理され、全身金箔で光り輝いています。

 

 

薬王・薬上菩薩立像(重要文化財

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▲左 薬王菩薩  右 薬上菩薩  出典「講談社 日本の仏像」

脇侍は、薬王・薬上菩薩です。良薬を人々に与え、心身の病気を治した兄弟の菩薩です。

菩薩には珍しく、線が太く男性的な身体つきです。

 

釈迦の脇侍として薬王・薬上を置くのは古式と言われています。日本では、文殊菩薩普賢菩薩を置くことが多いです。

 

鎌倉時代に再建された西金堂に安置されていましたが、1717年に焼失したので、しばらく仮金堂に安置されていました。

中金堂の再建で本尊脇侍として迎えられました。

 

 

四天王像(国宝)

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▲左 増長天  右 持国天

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▲左 多聞天  右 広目天  共に出典「講談社 日本の仏像」

須弥壇を守る四天王は、かつて南円堂に安置されていました。中金堂再建のタイミングで引越しました。

力強くダイナミックな動きが特徴です。

最近の研究により、持国天増長天増長天広目天広目天持国天であることがわかったそうです。

 

 

大黒天立像と厨子入り吉祥天倚像

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▲大黒天

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▲吉祥天  共に出典「中金堂のしおり」

大黒天は鎌倉時代の作品です。打出の小槌を持たない古式スタイルです。東金堂から引越しされたそうです。

 

吉祥天は美と幸運、富と繁栄の女神です。

厨子の扉が閉じたままでしたので、お姿を拝見することができませんでした。

 

どちらも、重要文化財に指定されています。

 

 

御朱印

中金堂の御朱印が加わりました。

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おまけ

ランチは奈良名物の柿の葉寿司を、美味しくいただきました。

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▲「柿の葉すし本舗たなか」の"おすしあらかると" 柿の葉寿司は左上の二貫です。

近鉄奈良駅徒歩1分です!

 

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猿沢池  中央に中金堂の屋根が見えます。