口から飛び出る阿弥陀仏 六波羅蜜寺の空也上人像
▲重文 本堂
六波羅蜜寺(ろくはらみつじ)
真言宗智山派、西国三十三所 第十七番のお寺です。天暦5年(951)醍醐天皇第二皇子光勝空也上人により開創されました。上人はつねに市民の中にあって伝道に励んだので、人々から「市の聖(いちのひじり)」と呼ばれていました。
また、平安時代に念仏を始めて「念仏の祖」と言われています。
空也上人立像
運慶の四男康勝の作です。胸に金鼓(こんく)を、右手に撞木(しゅもく)を、左手に鹿の角の杖をつき、念仏を唱える口から六体の阿弥陀が現れたという伝承を表現しています。六体で「南無阿弥陀仏」の六文字です。
初めて見たときは口から何か出てる( ゚д゚)⁈と驚きました。見た目のインパクトがすごいです。しかし、それ以上にリアリティのある造形に感銘を受けます。今にも動き出しそうです。
宝物館に安置されています。宝物館には空也上人以外にたくさんの仏像が安置されているので必見です。主なものを紹介します。
一門の武運長久を祈願し、朱の中へ血を点じて写経した頃の太政大臣浄海入道清盛公の像です。経典は厳島神社へ奉納しています。
▲重文 運慶坐像 出典 講談社「日本の仏像」
大仏師運慶の像です。
▲重文 湛慶坐像 出典 講談社「日本の仏像」
湛慶は運慶の長子です。彼も素晴らしい仏師です。代表作は三十三間堂の千手観音像などがあります。
運慶作の地蔵菩薩です。
本堂には国宝の十一面観音立像が安置されていますが、12年に一度辰年に公開される秘仏なので、今回拝観することはかないませんでした。
七福神 弁財天
六波羅蜜寺は都七福神めぐりの弁財天もあります。お正月の時期に新春巡拝があり、各社寺にて御軸・大護符(色紙)・御宝印帖が用意されています。私が参拝したときも多くの方が色紙に御朱印をいただいていました。
詳しくはこちらのHPをご覧ください。
▲御朱印 弁財天をいただきました。
▲十一面観音像と本堂