十二神将は大軍隊の大将です。
国宝がブームになっていますが、今回はわたしが大好きな奈良 新薬師寺の十二神将立像を紹介します。もちろん、国宝です!
十二神将とは
十二神将は薬師如来の眷属(けんぞく)です。眷属とは家来や部下のことです。薬師如来を邪神からお守りしている武将たちです。天部に属しています。
十二神将像があるお寺はいくつかありますが、新薬師寺の十二神将は、日本最古にして最大の仏像なのです。
名前がカッコイイ!
一人ひとりに名前がありますが、難しい漢字でふりがながないと読めないのがカッコイイです。また、その響きが大陸的で更にカッコイイのです。
毘羯羅大将 (びから)
摩虎羅大将 (まこら)
波夷羅大将 (はいら) →江戸時代の補作です。
→バサラはどこかで聞いたことがある人がいるかもしれませんね。
宮毘羅大将 (くびら)
ポーズがカッコイイ!
新薬師寺の十二神将は、薬師如来の周りで円陣を組んで本尊を守っています。それぞれが違う持物を持ちポーズを決めて、とてもカッコイイのです。武将なので、武器を持つ像が多いです。
▲出典「講談社 日本の仏像」
1番人気は伐折羅大将です。大きく口を開け目を見開いた表情は迫力があります。刀を持ったポーズも決まっています。
髪が逆立ちスーパーサイヤ人のようです。
出典「講談社 日本の仏像」
七千人の部隊を指揮する武将です
一人一人が7,000人の夜叉を部下にしています。12人で84,000人。脇侍の日光・月光菩薩を加え、総勢84,014人で薬師如来をお守りしていることになります。仏教界最大の部隊です。
▲迷企羅(めいきら)大将
出典「講談社 日本の仏像」
なぜ、12人なのか?
薬師如来の十二の大願が由来のようです。薬師如来は、修行時代に「十二の大願」を発して、将来自 分が悟りを得たときには、すべての人々を迷いや苦しみの闇から救い、真の悟りに導きたいという誓いを立てました。
詳細は新薬師寺のHPをご覧ください。
十二の大願は文献により少しずつ異なりますが、言っていることはだいたい同じです。
干支の守護神です
十二人いるので十二支と関連付けられ、干支の守護神にもなっています。
毘羯羅大将 子
頞你羅大将 未
安底羅大将 申
宮毘羅大将 亥
自分の干支の大将は愛着が湧きます。
▲因達羅(いんだら)大将
出典 「講談社 日本の仏像」
▲御朱印 古い御朱印で申し訳ございません。久しく拝観していないことがバレてしまいます。
新薬師寺は東大寺の少し南にあり、それほど遠くはないですので、是非足運んでご覧ください。観光客も多くなく静かにお参りできます。
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