神仏欲な日々

神仏欲(しんぶつよく)とは、神社とお寺のことが好きでたまらない、愛欲のこと。

金沢の神社三選 『金沢神社』

GO TOトラベルを利用して金沢へ旅行に行きました。

家族で行ったので市内観光とグルメがメインでしたが、ついでに(自分的にはメインです)市内で参拝した神社をご紹介します。

 

金沢神社

f:id:kamibutsuyoku:20200908080817j:image

ほぼ兼六園の中にありますが入園料なしで拝観できます。

庭園の緑に囲まれた静かな場所にあるこじんまりとした神社です。

 

由緒

f:id:kamibutsuyoku:20200909075455j:image

加賀藩11代藩主前田治脩(はるなが)が寛政6年(1794)に、兼六園の現在の梅林の地に藩校明倫堂を建て、その隣に鎮守社として菅原道真公を御祭神とする神社を創建しました。

江戸時代は天満宮の名称も付いていましたが、明治9年(1876)に金沢神社に改称しています。

社伝では前田家の祖先が道真公(⁈)だからお祭したと紹介されています。

確かに家紋の「梅鉢」は同じですが、定説ではないと思います。

f:id:kamibutsuyoku:20200909075501j:image

f:id:kamibutsuyoku:20200909080603j:image

▲加賀梅鉢 道真公の梅鉢とは中央部分が微妙に違います。

 

御祭神

道真公の他に、災難除けの白蛇竜神、商売繁盛の白阿紫稲荷大明神、交通安全の琴平大神をおまつりしています。

f:id:kamibutsuyoku:20200909075745j:image

▲白蛇竜神

f:id:kamibutsuyoku:20200910184548j:image

▲稲荷社の鳥居

 

金城霊澤(きんじょうれいたん)

f:id:kamibutsuyoku:20200909075307j:image

神社のすぐそばに金沢の地名の由来となった伝説の湧き水「金城霊澤」という泉があります。

その昔、芋掘藤五郎という男がこの湧き水でイモを洗ったところ、たくさんの砂金が出てきたという伝説が残っています。そこから「金洗いの沢」と呼ばれるようになり、「金沢」という地名の由来となった場所と伝えられています。

現在では、金運のパワースポットとして人気だそうです。

f:id:kamibutsuyoku:20200909075350j:image
f:id:kamibutsuyoku:20200909075346j:image

手水舎の水も同じ地下水で冷たくて気持ち良かったです。

 

御朱印

f:id:kamibutsuyoku:20200916065247j:image

▲金箔銀箔が付く珍しい御朱印です。金沢らしいですね。

 

f:id:kamibutsuyoku:20200910184825j:image
f:id:kamibutsuyoku:20200910185547j:image

神社の隣りに小さな池があり、アオサギがトカゲを捕まえていました。

 

まとめ

  • 金沢神社は小さいですが、緑と水辺に囲まれた癒しの神社です。
  • 手水舎の水は冷たく気持ちがいいです。
  • 兼六園と金沢神社はセットで観光するのがおすすめです。

 

私の大好仏 vol.4 不空羂索観音菩薩坐像

私の大好きな仏像を紹介するシリーズの第4弾です。

今回は、奈良興福寺南円堂の本尊

不空羂索(ふくうけんさく)観音菩薩坐像

をご紹介します。

 

優しいお顔

f:id:kamibutsuyoku:20200818071134j:image

▲額の真ん中にも目があります。出典「講談社 日本の仏像」

 

最大の魅力は、ふくよかな優しいお顔です。

鎌倉時代の仏像ですが、保存状態が良く金箔がたくさん残っているので光の具合で輝いて見えます。

参拝者を優しく見守ってくださいます。

目が3つ、腕が8本ある三目八臂の像で、高さが336cmもあります。

四方に国宝の四天王像が御本尊をお守りしています。

 

南円堂は八角形の形をしたお堂で須弥壇が堂の中央にあります。

参拝客はその回りを歩くことができるので様々な角度の観音様を拝むことができます。

f:id:kamibutsuyoku:20200823132201j:image

 

 

不空羂索とは

不空とは、信じれば必ず願いが叶い空しい思いをさせないという意味です。

羂索とは、古代インドで狩猟や戦闘に使われた捕縛用の縄のことです。そこから、あらゆる人々の悩みを逃がすことなく救済し、願いを叶えるという意味が加わりました。

上の写真の向かって右側の上から3番目の手に羂索が握られています。

 

 

慶派の傑作

作者は、鎌倉時代の天才仏師運慶の父である

康慶です。

運慶も製作に関わったかもしれません。

もちろん、国宝です。

 

 

お会いできるのは年一回です

南円堂は普段非公開です。

毎年10月17日の大般若経転読会しか開帳していませんので、参拝したい方は気をつけてください。

ただし、特別なイベントで御開帳される場合も結構ありますので、奈良の観光情報サイトなどでチェックしましょう。

(ただ、今年はコロナ禍のため普通の参拝も難しいかもしれません、、、)

 

 

西国三十三所第九番札所

南円堂も西国三十三所の札所です。

十番が先のブログで紹介した三室戸寺、八番は奈良の長谷寺です。

f:id:kamibutsuyoku:20200806231105j:image

f:id:kamibutsuyoku:20200823134506j:image

▲南円堂

 

 

御朱印

f:id:kamibutsuyoku:20200806231135j:image

御朱印

f:id:kamibutsuyoku:20200806231154j:image

▲御詠歌

 

 

まとめ

  • 南円堂の不空羂索観音は優しい仏像です。
  • 360度様々な角度で拝観できます。
  • 作者は運慶のお父さんの康慶です。
  • 公開は毎年10月17日だけですが、特別イベントで公開されることもあるので事前にチェックしましょう。

 

コロナ禍こそ仏像にお会いして日本や世界のためにお祈りしたいですが、遠出しなければならずなかなか難しいですね。

 

 

蓮が見頃な京のあじさい寺〜三室戸寺〜

非常事態宣言が解除され初めての県外へのお寺巡りは、あじさいで有名な京都宇治市三室戸寺(みむろとじ)です。

f:id:kamibutsuyoku:20200716074036j:image

▲本堂

f:id:kamibutsuyoku:20200722074551j:image

▲本堂に至る階段はまあまあ急でした。

 

あじさい

京都のあじさい寺としてとても有名です。

あじさい園がありますが、残念ながら見頃が終わり立ち入り禁止(7月12日時点)となっていました。

最盛期はこんなに綺麗です。

f:id:kamibutsuyoku:20200720125346j:image

f:id:kamibutsuyoku:20200720125356j:image

f:id:kamibutsuyoku:20200720125422j:image

 

 

7月上旬からお堂のまわりに鉢植えの蓮がたくさん並べられ、訪問したときは見頃を迎えていました。

8月上旬まで楽しめます。

f:id:kamibutsuyoku:20200720125804j:image

f:id:kamibutsuyoku:20200720080628j:image

f:id:kamibutsuyoku:20200720080657j:image

f:id:kamibutsuyoku:20200720125839j:image

 

春と初夏にはツツジシャクナゲ、秋には紅葉も楽しめます。

 

 

西国三十三所十番札所

お花だけでなく西国三十三所の十番札所としても有名です。御本尊は秘仏の千手観音です。

2009年84年振りに御開帳されましたが、次回拝観できる機会は決まっていないようです。

生きているあいだに拝観したいです。

境内で巡礼行されている方を数名見かけました。

わたしも三十三所全てお参りしたいと思います。

 

f:id:kamibutsuyoku:20200723234138j:image

▲西国十番の碑 この右奥にあじさい園が広がっています。

 

 

西国三十三所とは

西国三十三所は、近畿地方岐阜県に点在する33か所の観音信仰の霊場の総称で、約1300年前に奈良長谷寺の開祖である徳道上人が閻魔大王のお告げを受け世に広めました。しかし、当時は人々に受け入れられませんでした。

約300年後、花山法皇によって再興され、霊場を札所とした巡礼は日本最古巡礼行となりました。

f:id:kamibutsuyoku:20200722071532j:image

▲三重塔

 

 

霊宝館

本堂に隣りに寺宝を保管展示している霊宝館があります。

その中でおすすめが重要文化財阿弥陀三尊像です。阿弥陀如来とその両脇に観音菩薩勢至菩薩が並んでいます。

ただし、霊宝館は毎月17日の9時から20分しか入場できませんので気をつけましょう。

 

f:id:kamibutsuyoku:20200722071450j:image

阿弥陀堂

f:id:kamibutsuyoku:20200723234521j:image

▲鐘楼

 

 

御朱印

今回2種類いただきました。

f:id:kamibutsuyoku:20200723232242j:image

▲通常の御朱印

f:id:kamibutsuyoku:20200723232328j:image

▲特別御朱印

 

 

まとめと反省

  • 三室戸寺あじさいだけでなく季節により様々なお花が楽しめます。見頃を事前にチェックして参拝しましょう。
  • 阿弥陀三尊など寺の仏像を拝観できる霊宝館は月に1回20分しか入場できません。
  • あじさい柄の可愛いお守りがある売店は充実しています。

 

 

祇園の八坂神社について

新型コロナの外出自粛の影響で寺社巡りができずブログ更新が滞っていましたか、緊急事態宣言が解除されこれから徐々に再開しようと思っています。

 

今回は京都祇園の八坂神社です。

何度もお参りしていますが、ブログで取り上げる機会がなかったのでまとめてみました。

 

f:id:kamibutsuyoku:20200328180012p:image

▲石鳥居と南楼門 夏頃

f:id:kamibutsuyoku:20200402080003j:image

▲南が正面入口です

 

八坂神社と祇園の関係

八坂神社は明治以前は祇園社(ぎおんしゃ)と称し鴨川一帯まで境内地を保有していました。

現在境内地は小さくなり、街に変わった界隈は祇園と呼ばれるようになりました。

 

歴史はとても古く諸説ありますが、656年と876年創始説が有力なようです。

f:id:kamibutsuyoku:20200402080450p:image

f:id:kamibutsuyoku:20200412133253p:image

▲西楼門 冬の頃 祇園四条通のどんつきにあるのでこちらから参拝する人が多いです。

 

御祭神

素戔嗚尊(すさのをのみこと)とその妻の櫛稲田姫命(くしいなだひめのみこと)をはじめとする、十三座の神々が祀られています。

 

素盞嗚尊は、最高神 天照大御神(あまてらすおおみかみ)の弟です。

八岐大蛇(やまたのおろち)退治で有名です。八塩折之酒(やしおりのさけ)で大蛇を眠らせ退治しました。

 

映画「シンゴジラ」の"ヤシオリ作戦"はこの神話からとったものです。監督のセンスを感じます。

f:id:kamibutsuyoku:20200402145849j:image

▲本殿(重要文化財
f:id:kamibutsuyoku:20200402145854j:image

▲舞殿(重要文化財

 

 

御利益

特に○○に効くという特定の御利益は案内されておらず、家内安全、病気平癒など願い事全般を叶えてくださる神様です。

 

 

美御前社(うつくしごぜんしゃ)と美容水

境内にある美御前社には美人の誉れ高き宗像三女神(むなかたさんじょしん)がお祀りされています。

 

多岐理毘売命(たぎりびめのみこと)
多岐津比売命(たぎつひめのみこと)
市杵島比売命(いちきしまひめのみこと)

 

特に市杵島比売命は際立つ美貌を誇り、財福、芸能、美貌の神としての信仰があります。

 

社殿前には神水が湧き出ており、肌の健康はもとより心から美しく磨かれる「美容水」としてご女性の参拝客に人気です。

2,3滴取り肌につけると御利益があるそうです。

f:id:kamibutsuyoku:20200529211941j:image

f:id:kamibutsuyoku:20200529211946j:image

 

 

祇園祭

京都三大祭りのひとつ「祇園祭り」は八坂神社のお祭りです。1300年の歴史があります。

毎年7月1日から開かれますか今年は山鉾巡行が中止になっています。

 

祇園祭の山鉾巡行中止を発表「苦渋の決断だった」 日本三大祭り|文化・ライフ|地域のニュース|京都新聞

 

 

御朱印

f:id:kamibutsuyoku:20200531124656j:image

▲令和元年に頂いた御朱印です。

 

f:id:kamibutsuyoku:20200604120957j:image
f:id:kamibutsuyoku:20200604120952j:image

▲西楼門の狛犬

平安神宮散策

平安神宮を参拝しました。

f:id:kamibutsuyoku:20200319072312j:image

 

大鳥居

ひとつ前のブログで紹介した青蓮院門跡の目の前が神宮通です。

通りを北へ上ると視線の先に平安神宮の大鳥居が見えます。何かワクワクします。

三条通の交差点を渡ると道幅が広がり、通りの両側のお店を眺めながら歩くと琵琶湖疎水にかかる慶流橋に着きます。

ここまで来ると大鳥居は目と鼻の先なのでとても巨大です。

丹塗と金箔がとても鮮やかです。

 

 

応天門

鳥居越しに見えるのが応天門です。

平安神宮の正面入口です。

f:id:kamibutsuyoku:20200321094554j:image
f:id:kamibutsuyoku:20200321094558j:image

青丹のコントラストがとても鮮やかです。

 

 

社殿

応天門をくぐると広大な境内に入ります。

社殿は平安京の正庁朝堂院が約8分の5の規模で再現されています。

 

f:id:kamibutsuyoku:20200322125728j:image

大極殿(だいごくでん)

天皇ゆかりの神宮のため、こちらにも右近の橘左近の桜があります。


f:id:kamibutsuyoku:20200321095920j:image

▲蒼龍楼(そうりゅうろう)

 

 

歴史

平安遷都1100年を記念して、1895年(明治28年)に創建されました。歴史の浅い神宮です。

 

明治初頭の京都は幕末の戦乱で荒廃し、首都も東京へ移ってしまったのでかなり衰退したようです。

しかし、京都復興への市民の「情熱」と全国の人々の京都に対する「思い入れ」により、数々の復興事業を展開されました。
これらの熱意と一連の町おこし事業が結実して、平安神宮が創建されました。

 

 

御祭神

御祭神は遷都を行った第50代桓武(かんむ)天皇と、第121代孝明(こうめい)天皇です。

 

f:id:kamibutsuyoku:20200322130213j:image

桓武天皇 出典 平安神宮HP

f:id:kamibutsuyoku:20200322130251j:image

孝明天皇 出典 平安神宮HP

孝明天皇は、幕末の激動期の天皇として、明治維新の礎となられた方です。

1866年(慶応2年)36歳の若さで崩御されました。

 

 

神苑

平安神宮の庭園である神苑は社殿の東西北側を囲んだ広い庭園です。HPにはその素晴らしさが紹介されています。

今回残念ながら時間が足りなくて散策できませんでしたが、次回はゆっくり楽しみたいと思います。

 

御朱印

f:id:kamibutsuyoku:20190703223604j:image

▲シンプルでいいですね。

 

おまけ

f:id:kamibutsuyoku:20190717182543j:image

 

平安神宮にすぐ近くにある「ロームシアター京都」は、おススメです。

コンサートホールですが。ゆっくりお茶や食事をすることができます。

名建築家の前川國男が設計し1960年に開館しました。

 

f:id:kamibutsuyoku:20190717182836j:image


f:id:kamibutsuyoku:20190717182840j:image

f:id:kamibutsuyoku:20200322132226j:image

 

襖絵とお庭が素晴らしい門跡寺院 〜青蓮院門跡〜

京都東山にある青蓮院門跡(しょうれんいんもんぜき)を参拝しました。

 

f:id:kamibutsuyoku:20200314174501j:image

 

地下鉄東西線東山駅から歩いて5分ほどのところにあります。

見どころは襖絵とお庭です。

f:id:kamibutsuyoku:20200314174847j:image

f:id:kamibutsuyoku:20200312115314j:image

 

襖絵

 

受付をして少し進むと鮮やかな蓮の襖絵がある華頂殿に入ります。

 

f:id:kamibutsuyoku:20200311081616j:image

▲襖絵の上には三十六歌仙額絵がありました。

 

f:id:kamibutsuyoku:20200314174724j:image

f:id:kamibutsuyoku:20200314174742j:image

 

▲襖絵は木村英輝さんの作品です。

赤、青、黒、水色の蓮が鮮やかに描かれています。トンボやカエルがかわいいですね。

 

相阿弥の庭園

 

華頂殿から望むのが相阿弥の作の庭園です。

縁側に腰掛けてお庭をゆったり眺めることができます。

f:id:kamibutsuyoku:20200312115157j:image

▲奥に見えるのが龍心池です。

f:id:kamibutsuyoku:20200312115232j:image

f:id:kamibutsuyoku:20200312115819j:image

f:id:kamibutsuyoku:20200312115843j:image

 

 

宸殿(しんでん)

 

宸とは天子の住まいや天子に関する事柄に添える語です。

宸殿は天皇家からの出家者が座る公式行事が行われる建物です。

 

f:id:kamibutsuyoku:20200312203354j:image

 

宸殿前は苔に覆われたお庭があり、右近の橘、左近の桜が配置されています。

京都御所の紫宸殿にならい植えられています。

雛人形の飾りにもありますね。

 

f:id:kamibutsuyoku:20200313114021j:image

▲右近の橘 奥に楠の大木があります。

f:id:kamibutsuyoku:20200313114047j:image

▲左近の桜 もうすぐ開花です。

f:id:kamibutsuyoku:20200313114121j:image

f:id:kamibutsuyoku:20200316200253j:image

▲こちらが京都御所の右近の橘左近の桜です。

f:id:kamibutsuyoku:20200316200906j:image

f:id:kamibutsuyoku:20200316200934j:image

 

 

御朱印

f:id:kamibutsuyoku:20200314175632j:image

▲御本尊の熾盛光如来(しじょうこうにょらい)の御朱印です。

 

熾盛光如来曼陀羅を御本尊とするお寺は日本でここだけです!

曼陀羅は2m四方の掛軸で中心に熾盛光如来を表す梵字が描かれているそうです。

非公開のため見ることはできませんでした。

 

 

京都五箇室門跡

青蓮院門跡、妙法院門跡、三千院門跡、曼殊院門、毘沙門堂門跡は天台宗の京都五箇室門跡と呼ばれ古くから皇室と関わり深く格式の高い寺院です。

妙法院毘沙門堂はまだ行ったことがありませんので、是非参拝したいと思います。

極楽浄土と那須与一縁のお寺 〜即成院〜

京都の即成院(そくじょういん)を参拝しました。泉涌寺塔頭(たっちゅう)です。

同じ塔頭戒光寺から歩いて2、3分、泉涌寺からは10分弱のところにあります。

 

f:id:kamibutsuyoku:20190926153612j:image

▲山門

 

由緒

平安時代(992年)に伏見に建立された光明院が始まりとされています。

明治維新廃仏毀釈で無住となりましたが泉涌寺塔頭の法安寺と合併し、明治35年(1902)現在地で再興されました。

 

f:id:kamibutsuyoku:20200220072557j:image

▲本堂

 

阿弥陀如来と二十五菩薩

本堂には、1094年に造られたといわれる阿弥陀三尊(阿弥陀如来観音菩薩勢至菩薩)と二十五人の菩薩が祀られています。

死者を極楽に引き取る来迎(らいごう)を表現しています。

菩薩たちは摺り鉦(がね)、太鼓、笛などさまざまな楽器を奏でたり、歌っている姿をしています。

そして真ん中に穏やかなお顔をされた阿弥陀様が鎮座しています。

像高が5.5mありかなり大きな仏像です。菩薩たちも1.5mの高さがあるので、見上げるかたちでお参りします。

大勢で賑やかに極楽へお迎えに来てくれるので、安心して逝けますね。

f:id:kamibutsuyoku:20200223230657j:image

▲お雛様のようにひな壇に並んでいます。出典 泉涌寺HP 

 

如意輪観音

一体だけ来迎とは関係のない如意輪観音(にょいりんかんのん)もいます。

立て膝座りに頬杖をついてリラックスしているように見えますが、衆生(しゅじょう)を救うため想いを巡らせている姿だといわれています。

こちらの観音様はお顔が整った素晴らしい仏像として有名です。

f:id:kamibutsuyoku:20200223230822j:image

▲出典 枻出版社「ぐっとくる!仏像」

 

 

那須与一(なすのよいち)

源平合戦で源氏のヒーローとして活躍した那須与一のお墓といわれる供養塔があります。

晩年に即成院で庵を構えた与一はこのお寺で生涯を閉じたそうです。

与一は百発百中の弓矢の名手でしたので、狙った的を外さないことから、合格祈願のお寺としても有名です。

今でもお墓に参拝することができます。

f:id:kamibutsuyoku:20200112160242j:image

▲本堂の裏にあります。

 

御朱印

f:id:kamibutsuyoku:20200112160337j:image

こちらのお寺には限定御朱印もありましたが、

今回はスタンダードな阿弥陀如来御朱印をいただきました。